ハミルトン島にハートの形をした珊瑚礁があって、見ると恋愛運があがるって聞いたんですけど、どうやって見に行けますか?ハートの近くで泳いでみたいんですけど、船でも行けるんですか?
そんな疑問をお持ちの方に、元ツアーガイドの私がかの有名なハートリーフへのアクセスを詳しく解説します。
この記事を読むと分かる事
- ハートの位置
- ハートへのアクセス方法
- 遊覧飛行の機体別メリット・デメリット
ハートリーフの場所は?
場所は世界的に有名なグレートバリアリーフ( Great Barrier Reef)の中央、ウィットサンデー諸島。
グレートバリアリーフとは
- オーストラリア、クイーンズランド州の北東沿岸に位置
- 世界自然七不思議に選出
- 1981年に世界自然遺産に登録
- 全長約2600㎞(日本の本州は約1500㎞)
- 900以上の島も含まれている
- 世界最大の珊瑚礁群
- 宇宙からも目視できる
こちら、ウィットサンデー諸島の地図です。
右上の濃い青で色のついた部分が、グレートバリアリーフのアウターリーフと呼ばれる部分。
ハーディーリーフ、と呼ばれるリーフの中にハートがあります。
ハミルトン島を始め、島が集まる部分がインナーリーフ。ホワイトヘブンビーチがあるのもこのウィットサンデー諸島です。
ココがポイント
- ハミルトン島からは1時間の遊覧飛行に参加が必要
- どの機体でもフライト時間は大体同じ
- 船はハートまでは行けない
- ケアンズからエアリービーチまでは車で約10時間
- 遊覧飛行の途中でホワイトヘブンビーチにも寄れる
1975年に最初にこのハートを発見したのは、エアリービーチにあるエアー・ウィットサンデー社(Air Whitsunday)の水上飛行機パイロット。意外と発見されてから日が浅いですね。
ハミルトン島からのハートへは、ヘリコプター、水上飛行機、小型飛行機の3種類から遊覧飛行が選べます!
関連記事【エアリービーチ観光】遊覧飛行でハートリーフへ行こう!申し込むならこの2社。
ハミルトン島唯一の航空ツアー会社、Hamilton Island Air
ハミルトン島はウィットサンデー諸島の中でも1番人気、開発の1番進んだ島です。
日本からの観光客も多く、日本人スタッフのいるホテルもあるので安心。
ハミルトン島で唯一の航空ツアー会社、ハミルトンアイランドエアー社の扱うツアーに参加するのがハートへ行くのが最適。
本土のエアリービーチにもハートへのツアーを催行している会社が何社かありますが、往復のフェリー代と時間がもったいないので島での参加が効率的です。
ほとんどのツアーでホテルもしくは最寄りのピックアップ場所からの送迎が含まれています。
ゴルフバギーを運転して行っても良いですが、ビーチやリーフに降りるツアーはスパークリングワインがついてきます。飲酒運転は禁止なので、持ち帰ってお部屋で飲みましょう。
ハートリーフへはどの機体で行くべきか?
景色の見やすさ重視ならヘリコプター
ヘリコプターのメリット
- 窓が大きいので景色が見やすい
- 風の影響を飛行機より受けにくいので揺れが少ない
- ホワイトヘブンビーチに降りられる
- 人工の浮島、リーフワールドにも降りられる
- 最少催行人数が2人
デメリットは価格。水行飛行機、小型機と比べると圧倒的に高額です。
ビーチに行けるのは写真の機体R44(パイロット+3席)のみなので、他のグループと一緒になることはありません。
最高級リゾート、クオリア滞在の場合、ヘリコプターがホテルの専用ヘリパッドまでお迎えに上がります。
ビーチに降りないツアーは6人乗りのEC130 やロングレンジャー、4人乗りのEC120も使用。
他のグループと一緒に乗る可能性があります。
「折角だし水上からの発着を経験してみたい!」というなら水上飛行機
日本ではジブリ映画「紅の豚」以外あまり馴染みのない乗り物ですが、オーストラリアでは割と人気。各地に水上飛行機ツアーを扱う会社があります。
水上飛行機のメリット
- ビーチの水の上からの発着を体験できる
- ヘリコプターより低価格
最少催行人数4名、人数に満たないとキャンセルになります。羽も大きいので風にあおられ易く、ヘリコプターより揺れます。
最大のデメリットは天気に左右されやすいこと。
強風や風向きの影響で海が荒れた場合、安全が確保できず着水を断念することも。
特に、強い北風はホワイトヘブンビーチに吹き込んで、海面が荒れます。
この場合、安全のために反対側にあるチャンスベイという別のビーチに降りる可能性があります。
地図で見ると、そこまで遠くなさそうですがホワイトヘブンビーチからチャンスベイまでは山道で、徒歩片道2時間。ツアー中に移動はできません。
ホワイトヘブンビーチほど白くはありませんが、柔らかい砂のキレイなビーチ。私も何度もいきました。
遊覧飛行ではホワイトヘブンビーチ、ヒルインレット上空を飛ぶので写真は撮れます。
フライトは安全が第一です。当日の天気でパイロットが催行するかどうかの判断をします。前日から悪天候が予想されている場合、事務スタッフからホテルの部屋や携帯に電話がかかってくることもあります。
ウィットサンデー諸島は(特に夏場)風の強く、波が荒れる日が多いです。
絶対にビーチへも行きたい!という場合はヘリコプターで砂の上に降りましょう。
関連記事ハミルトン島の天気って良いの?元島民が教えるベストシーズン!
関連記事【ハミルトン島発】真っ白に輝くホワイトヘブンビーチへの行き方を解説。
価格を抑えたいなら小型飛行機
- 費用を抑えて遊覧飛行に行きたい
- ハートもビーチも見るだけで充分
1時間の遊覧飛行でハートとホワイトヘブンビーチが見られます。最少催行は4名。
機体はオーストラリア、ビクトリア州のGippsAero社製、7人乗りのGA8 エアバンとセスナ社の12人乗りのC208キャラバンの2種類。
機内が割と狭く、揺れるので酔いやすい方は酔い止めを飲んでいきましょう。
ヘリコプターとクルーズとのコンビネーションも可能
ハミルトンアイランドエアー社のフライ・クルーズもしくはクルーズ・フライというツアーも人気。
片道がヘリコプター、片道がクルーズの1日ツアーです。
フライ・クルーズの魅力
- 片道30分の遊覧飛行でハートもホワイトヘブンビーチも見られる
- リーフワールドでシュノーケリング可能
- ビュッフェランチ込
- ウィットサンデー諸島を通る2時間のクルーズ
写真で見ると小さく見えますが、リーフ・ワールドは繁忙期には約200人のゲストに対応できる大型のポンツーン。
この2時間のクルーズ、船酔いする方には厳しいです。私は30分で酔いました…こちらも、酔い止めを忘れずに飲んで行きましょう。
「ヘリコプターが満席でリーフワールド行きの船しか取れなかった!」という方もご安心を。
リーフワールドへ行く船の中で、ポンツーン発着のヘリコプターでの遊覧飛行を申し込めます。
ポンツーンからハートまで片道5分なので、10分の遊覧飛行でハートまで行けます。こちらは予約不可、当日申し込みのみです。当日、担当スタッフに声をかけましょう。
ハートリーフのすぐ近くで泳げる高額の新ツアー
2019年、ハミルトンアイランドエアー社が新しいプライベートのポンツーンをハートのすぐ近くにオープンしました。
最上階はヘリパッド、その下にはリビングルーム、専用のボートを格納しています。
ジェームズ・ボンドの映画に出てきそうな雰囲気。シュノーケリング用品は全て貸し出しをしてくれます。
2021年3月現在、最少催行人数2名、最大6名まで、おひとり様1100ドル(1ドル75円で82,500円!)と高額の3時間ツアー。
たくさんのツアー客で賑わうリーフワールドから離れ、ハートの傍でシュノーケリングができるという…一生に一度の贅沢にこのツアー、ジャーニートゥーザハート(Journey to the Heart)いかがでしょう。
泳げない人、13歳以下のお子様は申し込み不可です。
ツアー参加の注意事項
- 2人の合計体重が180㎏を越えると1席分の追加費用が発生
- 体重110㎏超える方は1席分の追加費用が発生
- 1席は最大130kg まで
- 24時間以上前ならキャンセル料無料
- 悪天候でツアーがキャンセルになったら全額返金
- 出発時間に遅れたらドタキャン扱いで100%チャージ
ツアー予約時に体重の申請が必須です。
その体重を元にパイロットがフライトに必要な燃料を計算し、1日の計画を立てます。安全の為、絶対に嘘をつくのは禁止です。
ハートリーフへのアクセスまとめ
- ハートリーフへはハミルトン・アイランド・エアー社のツアー参加一択
- 1番高額、ビーチもリーフも着陸可能で景色が良いのはヘリコプター
- 天気に影響されやすいけど、ビーチにも降りられる水上飛行機
- お手頃価格、遊覧飛行だけの小型飛行機
- クルーズとコンビネーションも人気
- ハートの近くで泳げる高額ツアーが新たにスタート
「写真で見ると割と大き目、何なら島くらいありそう!」と思われがちなこのハートですが、実際は横幅約17m。
それほど大きくありません。小さいが故に、うっかりシャッターチャンスを逃がしてしまった、なんてことも。
写真を撮るのも勿論ですが、実際に目で見るのも忘れずに!
ハートに近付くと、パイロットが絶対にカウントダウンをしてくれますし、どの席からもちゃんと見られるように、上空を旋回してくれます。
グレートバリアリーフは船から見るのと、シュノーケリング、ダイビングで見るのと、上空から見る姿は全く違います。どれもユニークで、それぞれの美しさがあります。風のない天気の良い日には、空の青と海の青が溶けて水平線がなくなるような景色が見られます。
ハートのあるハーディーリーフ(Hardy Reef)は広大なグレートバリアリーフの中でも最も美しいリーフの一つと言われています。日本では見られないウィットサンデーの美しさを多くの人に知ってほしいと思います。